胃腸の不調は免疫低下のサインかも?冬にインフルエンザワクチン接種が重要な理由
はじめに:冬の体調管理、胃腸の調子はいかがですか?
暦の上ではすっかり冬。気温が下がり、空気も乾燥し始めるこの季節は、体調を崩しやすい時期です。風邪やインフルエンザの流行が気になる一方で、実は「胃腸の不調」を感じている方も多いのではないでしょうか。
「なんとなくお腹の調子が悪い」「胃もたれが続いている」…。これらの胃腸の不調は、単なる消化不良ではなく、体全体の「免疫力の低下」のサインかもしれません。
当院、金沢西泉駅前にあります「まつなが内視鏡・消化器内科クリニック」は、消化器の専門クリニックとして、胃腸から始まる全身の健康維持をサポートしています。今回は、「消化器」と「免疫」の密接な関係を解説し、この冬にこそ対策すべきインフルエンザワクチン接種の重要性についてお伝えします。
1. 免疫力の7割は「腸」にある!消化器と免疫の深い関係
皆さんは、体内の免疫細胞の約7割が「腸」に集中していることをご存知でしょうか?
■ 腸は最大の免疫器官
腸内には、免疫細胞が集まる「パイエル板」という組織があり、ここで体外から侵入する病原体や異物に対する防御システムの訓練が行われています。このパイエル板は、異物を監視し、免疫応答を開始する重要な役割を担っています。また、健康な「腸内細菌叢(腸内フローラ)」がバランス良く存在することで、悪玉菌の増殖を抑えたり、免疫細胞の働きを調整したりする物質が作られています。例えば、酪酸などの短鎖脂肪酸は、免疫細胞を活性化させる重要な栄養素です。
つまり、胃腸の調子が乱れることは、以下のことを意味します。
- 腸内環境の悪化: 免疫のバランスを保つ善玉菌が減り、悪玉菌が増えることで、免疫細胞が正常に機能しにくくなります。これにより、全身の免疫力が低下し、感染症にかかりやすくなります。
- 粘膜の防御機能低下: ストレスや暴飲暴食などで胃腸の粘膜が荒れると、いわゆる「リーキーガット(腸管壁浸漏)」状態になり、病原体が侵入しやすくなり、体全体の防御力が低下します。
胃腸の不調を放置することは、冬のウイルス感染症(インフルエンザなど)に対する抵抗力を自ら弱めていることになりかねません。健康な胃腸こそが、冬を乗り切るための最初の砦なのです。
2. なぜ冬は胃腸が弱り、免疫力が低下しやすいのか?
冬は特に、胃腸の調子を崩しやすい要因がいくつかあります。
- 寒さによる血行不良: 寒さで全身の血管が収縮し、特に胃腸などの消化器官への血流が悪くなります。これにより、消化機能や粘膜の修復能力が低下します。冷たい食事や飲み物も内臓を冷やし、働きを鈍らせる原因となります。
- 自律神経の乱れ: 室内外の温度差が激しくなることで、体温調節のために自律神経が頻繁に切り替わり乱れやすくなります。自律神経は胃酸の分泌や腸の蠕動運動を制御しているため、その乱れが消化不良や便通異常を引き起こします。
- 忘年会シーズンなどの食生活の乱れ: 飲酒や高カロリーな食事の機会が増え、胃腸に過度な負担がかかります。また、寝る直前の食事は胃に負担をかけ、睡眠中の消化器の回復を妨げます。
これらの要因が重なることで免疫システムが手薄になり、インフルエンザなどのウイルス感染症にかかりやすくなります。
3. 消化器専門クリニックが勧める冬の対策:インフルエンザワクチン接種
免疫力の土台である胃腸のケアと並行して、この冬、最も重要かつ確実な対策の一つがインフルエンザワクチン接種です。
■ ワクチン接種が重要な3つの理由
- 重症化の予防: ワクチンはインフルエンザへの「かかりにくさ」だけでなく、たとえ感染しても「重症化するリスク」や「肺炎などの合併症を発症するリスク」を大幅に軽減することが証明されています。特に高齢の方や、糖尿病、心疾患、慢性的な胃腸の疾患をお持ちの方は、体力低下による重症化を避けるためにも、接種が強く推奨されます。
- 集団免疫の形成: 多くの方が接種することで、地域全体のインフルエンザの流行を抑える効果(集団免疫)が期待でき、ご自身だけでなく、周囲の大切な方(赤ちゃんや基礎疾患のある方など)を守ることにも繋がります。
- 体力の温存: インフルエンザで高熱が出ると、食欲不振や下痢、嘔吐など、消化器系の症状も出やすくなります。ワクチンを接種し、感染や重症化を避けることは、体力の温存、ひいては胃腸への過度な負担を減らすことに直結します。
■ 金沢西泉駅前まつなが内視鏡・消化器内科クリニックでのワクチン接種
当院は、消化器内科クリニックですが、地域の皆様の健康維持を包括的にサポートするため、インフルエンザワクチン接種を実施しております。
胃腸の不調や、その他の体調の不安を専門医にご相談いただく「ついで」に、スムーズにワクチン接種を完了していただけます。
- 金沢西泉駅前から徒歩圏内というアクセスの良さ。
- 消化器内科専門医として、ワクチン接種だけでなく、胃腸の健康状態をトータルでサポートできる。
▼当院のインフルエンザワクチン接種などに関する情報(実施期間、費用など)は、 こちらをご確認ください。
4. 免疫力向上のために、日々の胃腸ケアを
インフルエンザワクチン接種は非常に大切ですが、免疫力の土台を整える日々のケアも欠かせません。
消化器専門医から見た、冬に実践すべき胃腸ケア
- 体を温める: 特に「首・手首・足首」の三首を温め、内臓が冷えないように温かい食べ物・飲み物を摂取しましょう。スープや温野菜などは消化にも良くおすすめです。
- 発酵食品を摂る: 腸内環境を整えるヨーグルト、納豆、味噌、漬物などの発酵食品を積極的に摂り、善玉菌を増やしましょう。食物繊維も善玉菌のエサになるため、一緒に摂取すると効果的です。
- 規則正しい生活: 睡眠不足や過度のストレスは自律神経を乱し、胃腸機能の低下を招きます。十分な睡眠時間を確保し、リラックスできる時間を作りましょう。
- 消化器専門医によるチェック: 「最近胃もたれが続いている」「便秘や下痢が長引いている」など、胃腸の不調が2週間以上続く場合は、専門医にご相談ください。自己判断せずに、内視鏡検査などで粘膜の状態を直接確認し、炎症や疾患がないかを確認することが、根本的な免疫力向上への第一歩です。
5. まとめ:健やかな胃腸で、冬を元気に乗り切るために
胃腸の健康は、体の免疫力の源です。冬の寒さや食生活の乱れからくる胃腸の不調は、インフルエンザなどのウイルスに負けやすい状態かもしれません。
金沢西泉駅前にある「まつなが内視鏡・消化器内科クリニック」は、胃腸の専門医として、皆様の健康をサポートいたします。
まずはインフルエンザワクチンで感染症から身を守り、同時に胃腸の不調があればお気軽にご相談ください。専門医による適切な検査やアドバイスで、健康な腸内環境を取り戻し、免疫力を高めて冬を元気に乗り切りましょう。
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