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過敏性腸症候群(IBS)

こんな症状が
現れていませんか?

「お腹の調子がいつも悪い…」「検査では異常なし」もしあなたが、慢性的な腹痛や便通異常(下痢・便秘)に悩まされているなら、それは「過敏性腸症候群(IBS)」かもしれません。過敏性腸症候群(IBS)は、大腸や小腸にはっきりとした病気がないにもかかわらず、腹痛や便通の異常が長期間続く病気です。排便後に痛みが和らぐのが特徴で、命にかかわることはありませんが、「いつお腹が痛くなるか分からない」という不安から、日常生活の質を大きく低下させてしまうことがあります。「気のせいかな」と一人で悩まずに、ぜひ一度ご相談ください。適切な治療で、症状は改善できます。

 

過敏性腸症候群(IBS)の症状

過敏性腸症候群(IBS)の症状は、主に以下の3つのタイプに分かれます。

  1. 下痢型: 突然の腹痛とともに下痢が起こり、1日に何度もトイレに駆け込むことがあります
  2. 便秘型: 腹痛を伴う便秘が続き、排便後もすっきりしない「残便感」に悩まされます
  3. 混合型: 腹痛とともに、下痢と便秘を交互に繰り返します

これらの症状は、緊張やストレスを感じる場面で悪化しやすい一方、睡眠中は症状が現れないことが多いのが特徴です。その他にも、「お腹がよく鳴る」「おなかが張る」「おならが多い」といった症状が現れることもあります。

過敏性腸症候群の原因と
「FODMAP」について

過敏性腸症候群(IBS)の原因は、まだすべてが解明されているわけではありませんが、ストレスや緊張、そして腸内細菌のバランスの乱れが深く関係していると考えられています。近年、「FODMAP(フォドマップ)」という特定の糖質がIBSの症状に影響することが分かってきました。FODMAPは小腸で吸収されにくいため、大腸内でガスを発生させ、腹痛やおなかの張り、下痢などを引き起こすと考えられています。当クリニックでは、患者さんの症状に応じて、FODMAPを多く含む食品を控える「低FODMAP食」についてもアドバイスしています。

過敏性腸症候群は
正確な診断と
適切な治療が大切です

過敏性腸症候群(IBS)の診断で最も重要なのは、「症状の原因が、本当にほかの病気ではない」と確認することです。IBSと似た症状が出る病気には、潰瘍性大腸炎や大腸がんなど、早期発見が重要な病気も含まれます。そのため、問診で詳しく症状をお伺いした上で、必要に応じて血液検査や便潜血検査などを行い、慎重に診断を進めます。

大腸カメラ検査が必要な場合

特に、以下に当てはまる方は、大腸カメラ検査が必要です。

  • 50歳以上で初めて症状が出た
  • 3kg以上の体重減少がある
  • 発熱がある
  • 直腸からの出血がある

当クリニックでは、日本消化器内視鏡学会の専門医が、患者さんの負担に配慮した精度の高い大腸カメラ検査を行っています。

大腸カメラ検査について

過敏性腸症候群の治療方法

IBSの治療は、一人ひとりの症状や生活スタイルに合わせて行います。

生活習慣の改善

  • 食事: 規則正しい食事を心がけ、暴飲暴食、過度な飲酒、香辛料などの刺激物を控えます
  • 運動: 無理のない範囲でウォーキングやストレッチなどを行い、心身のリラックスを促します
  • 睡眠: 十分な睡眠を確保し、ストレスを溜めないように心がけましょう

薬物療法

患者さんの症状に応じて、腸の働きを調整する薬や、便の硬さを整える薬、腸内環境を改善する薬などを処方します。お薬は、その方の生活背景に合わせて、最適なものを提案いたします。例えば、「1日3回」の服用が難しい方には「1日1回」のタイプを処方するなど、無理なく続けられる治療を一緒に考えていきます。

「長年の悩みだから…」と諦めずに、まずは一度ご相談ください。