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便秘

「もしかして便秘?」と
思ったら

「便秘」は、誰もが一度は経験したことがある症状かもしれません。「そのうち治るだろう」と様子を見ているうちに、自然に改善することも多いでしょう。しかし、中には放置すると危険な便秘もあります。

便秘

以下の症状が当てはまる場合は、できるだけ早く医療機関を受診してください。

  • 激しい腹痛がある
  • 吐き気や嘔吐がある
  • 発熱がある
  • 便に血が混じる
  • 足の付け根やおへそが盛り上がっている

これらの症状がなくても、便秘やお腹の張りが何度も繰り返される、日常生活に支障が出ているといった場合は、我慢せずにご相談ください。市販の便秘薬に頼る方もいらっしゃいますが、一時的な使用にとどめ、繰り返し服用するのは避けてください。かえって症状を悪化させてしまうこともあります。

便秘とは?
(便秘のサイン)

便秘とは、「便を十分に、快適に出すことができない状態」と定義されています。「何日便が出なかったら便秘」という明確な基準はありません。「最近お腹が張る」「便が硬くて出すのがつらい」など、ご自身が不快に感じているなら、それは便秘のサインかもしれません。

便秘はなぜ起こる?

便秘の原因は、大きく分けて3つあります。

①機能性便秘

便秘の原因

腸の動きが悪くなるタイプの便秘です。

  • 弛緩(しかん)性便秘:運動不足や加齢により、腸を動かす力が弱まって起こります
  • 痙攣(けいれん)性便秘:ストレスで腸が過剰に動き、便がスムーズに進まなくなります
  • 直腸性便秘:便意を我慢し続けることで、直腸の感覚が鈍くなって起こります

➁器質性便秘

大腸がんや手術後の癒着など、腸の病気が原因で起こる便秘です。便の通り道が狭くなることで、便が詰まりやすくなります。

➂薬剤性便秘

喘息や頻尿、うつ病などの治療薬が、腸の動きを鈍らせてしまうことで起こる便秘です。

便秘改善・予防のための
ポイント

便秘の多くは、生活習慣やストレスが原因で起こります。少しの工夫で改善されることも多いので、まずは以下の2つのポイントを試してみてください。

①食事を見直す

  • 食物繊維:腸のお掃除役です。便の量を増やし、腸の動きを活発にします。
  • 水分:便を柔らかくして、スムーズな排出を助けます。起床後にコップ1杯の水を飲むのがおすすめです。
  • 乳酸菌:ヨーグルトや発酵食品に多く含まれ、腸内環境を整えます。

➁運動で体を動かす

  • 腹筋:腹筋が弱まると、便を押し出す力も弱まります。軽い腹筋運動やウォーキングで、適度な筋肉をつけましょう。
  • 腹部のマッサージ:仰向けに寝て、おへその周りを「の」の字を書くようにやさしくマッサージすると、腸の動きが活発になります。

「たかが便秘」と
放置していませんか?

便秘は、ただの不快な症状ではなく、他の病気が隠れているサインの可能性もあります。特に注意が必要なのが、「大腸がん」です。大腸がんの発生場所によっては、比較的早い段階で便秘の症状が現れます。このタイミングで検査を受けることで、早期発見につながる可能性があります。また、ある研究では、便秘を放置すると大腸がんのリスクが高まることもわかっています。便秘は放置せず、きちんと向き合うことが大切です。

便秘の検査と治療方法

検査

便秘の原因を正確に調べるために、「大腸カメラ検査」や「レントゲン検査」を行うことがあります。これにより、便秘を引き起こしている病気がないかを確認します。

大腸カメラ検査について

治療

患者さん一人ひとりの状態に合わせて、お薬や漢方薬を処方します。「便を柔らかくして出しやすくするお薬」や「腸の動きを活発にするお薬」など、適切な治療法をご提案します。

「長年の便秘で悩んでいる」「急な便秘で不安」など、どんな些細なことでも構いません。どうぞお気軽にご相談ください。