大腸がんについて
「便に血が混じることがある」「便秘と下痢を繰り返す」もし、このような症状に心当たりがあるなら、それは大腸がんのサインかもしれません。大腸がんは、大腸の粘膜に発生するがんで、近年、食生活の変化などにより増加傾向にあります。早期には自覚症状がほとんどありませんが、進行するとさまざまな症状を引き起こします。しかし、早期に発見できれば、内視鏡による治療で完治も期待できる、治療可能な病気です。
大腸がんはこんな症状に要注意
早期の大腸がんは自覚症状に乏しいですが、進行すると以下のような症状が現れることがあります。
- 血便や下血
- 便が細くなる、残便感がある
- 便秘と下痢を繰り返す
- 腹部の膨満感や腹痛
- 貧血(めまい、動悸など)
- 原因不明の体重減少
特に、血便は痔の症状と間違えられやすく、自己判断で放置してしまうと、がんの発見が遅れる原因となります。「痔だから大丈夫」と安易に考えず、気になる症状があれば、一度専門医にご相談ください。
大腸がんの原因とリスク
大腸がんの原因は一つではありませんが、主に以下の要因が関係していると考えられています。
- 遺伝: 家族に大腸がんの既往歴がある方は、発症リスクが高まるとされています。
- 食生活: 赤身の肉や加工肉の過剰摂取、習慣的な飲酒や喫煙、肥満などがリスク要因です。
- ポリープ: 大腸ポリープの一種である「腺腫」は、放置するとがん化する可能性があるため、定期的な検査と切除が重要です。
大腸がんの検査と治療
大腸がんの診断には、大腸カメラ検査が不可欠です。当クリニックでは、患者さんの負担を最小限に抑えるため、鎮静剤の使用や、経験豊富な専門医による丁寧な検査を心がけています。
大腸カメラ検査のメリット
- 正確な診断: 大腸の粘膜を直接、詳細に観察できます。
- ポリープの切除: 検査中に見つかったポリープは、その場で切除できます。これにより、将来の大腸がんを予防することにつながります。
- 組織検査: 疑わしい部分の組織を採取し、病理検査でがんかどうかを確定診断できます。
治療について
早期大腸がんの場合
内視鏡による切除で、完治を目指せます。体への負担が少なく、回復も早いのが特徴です。
進行大腸がんの場合
手術、抗がん剤治療、放射線治療などを組み合わせた、総合的な治療が必要になります。
大腸がんは、早期発見・早期治療が何よりも大切です。40歳を過ぎたら、症状がなくても定期的な大腸カメラ検査を受けることを強くお勧めします。ご自身の健康を守るために、まずはお気軽にご相談ください。

