TOPへTOPへ

ピロリ菌

ピロリ菌とは?

ピロリ菌「胃の粘膜を弱らせ、さまざまな病気を引き起こす可能性のある細菌」それが、ヘリコバクター・ピロリ菌(以下、ピロリ菌)です。ピロリ菌は、胃の中で生きることができる特殊な細菌で、感染に気づかないまま放置してしまうことが少なくありません。しかし、ピロリ菌に感染した状態が長く続くと、胃の粘膜が薄くなる「萎縮性胃炎」を引き起こし、胃がん胃潰瘍・十二指腸潰瘍といった病気のリスクを高めることが分かっています。健康な胃を守るために、ピロリ菌に感染していないかを確認し、陽性だった場合は早めに除菌治療を受けることが大切です。

 

ピロリ菌は
どこから感染する?

ピロリ菌は、主に「幼少期に感染する」と考えられています。大人の胃酸はピロリ菌が生きられないほど強いのですが、乳幼児の胃酸は弱いため、この時期に感染が成立します。主な感染経路としては、ピロリ菌に感染した親や家族から、食べ物の口移しやキスを通じてうつると言われています。お子様への感染を防ぐためにも、ご家族でピロリ菌検査を受け、必要に応じて除菌治療を行うことが、次世代への感染予防につながります。

ピロリ菌の検査方法

ピロリ菌の検査には、いくつかの方法があります。当院では、患者さんの状態に合わせて最適な検査法をご提案いたします。

胃カメラを使う検査

胃カメラ検査胃の粘膜を直接観察しながら、組織を採取してピロリ菌の有無を調べます。

  • 迅速ウレアーゼ試験
  • 培養法
  • 検鏡法

胃カメラ検査について

胃カメラを使わない検査

身体への負担が少ない検査です。

  • 便中抗原測定: 便の中にいるピロリ菌を調べます
  • 尿素呼気試験: 特殊な薬を飲んでいただき、吐いた息を調べる検査です
  • 抗体測定: 血液や尿からピロリ菌の抗体の有無を調べます

ピロリ菌の除菌治療

ピロリ菌の除菌治療は、通常、胃酸を抑える薬と2種類の抗菌薬を組み合わせて、7日間内服します。

11次除菌

最初にこの治療を行い、2ヶ月後に除菌できたかを確認します。成功率は90%以上です。

22次除菌

1次除菌でうまくいかなかった場合、薬の種類を変えて再度治療を行います。2次除菌まで含めると、99%以上の方が除菌に成功します。

除菌治療は、胃カメラ検査で「慢性胃炎」や「胃潰瘍・十二指腸潰瘍」などの診断を受けた場合に保険適用となります。そのため、除菌治療の前には胃カメラ検査による精密な検査が不可欠です。

ピロリ菌感染の有無は、胃の健康を左右する重要な情報です。ご自身の胃の健康が気になる方は、お気軽にご相談ください。